
ドッドッドッドッ。ジープのエンジン音。
町外れでジープを停めて、その上でダレている悟浄と八戒。
悟浄「おい、今何時だ?」
八戒「1時半。……遅いですね、あの二人」
悟浄「ったくよー、『1時には出発するから町外れで集合だ、
時間厳守だブッ殺す(←三蔵の声真似で)』とか
抜かしたのは、何処のどいつだよ」
八戒「何かあったんでしょうか」
悟浄「何かあったって、自分らでどーにかすんだろアイツらは」
八戒「ま、そーですね。」
ピーヒョロロロロ。鳥が頭上を旋回してゆく。
平和な空気。
悟浄「(欠伸をして)…………このまま来なかったりしてな」
八戒「そしたら、どうしましょうかねぇ」
悟浄「そしたら?そーねぇ………
ま・旅する理由もねぇし?その辺で適当に暮らすか」
八戒「前いた町には戻らないんですか?」
悟浄「だって面倒じゃない。別に未練もないし〜」
八戒「それもそうですね」
悟浄「お前だったらどーする?」
八戒「僕ですか?そうだなぁ………
とりあえずこのまま目的地までは行ってみて、
遠足を終えた気分だけは味わいたいんですが」
悟浄「ですが?」
八戒「それも無理ですねぇ」
悟浄「なんでよ」
八戒「このまま三蔵が帰らなかったら、ゴールドカードもないですし」
悟浄「現実的ね、お前」
八戒「アビバに通って資格でも取ろうかなぁ」
悟浄「……ほんっとーに現実的ね、お前……」
悟浄、ライターをカチャカチャと弄びつつ。
悟浄「…………なぁ(ライターで煙草に火をつける)」
八戒「はい?」
悟浄「(煙吸って、吐き出す)…んにゃ、やっぱい。なんでもね」
八戒「そうですか。」
悟浄「おー」
八戒「じゃあ僕も聞きません」
悟浄「おー」
八戒「…こうしてこんな旅をしてる、理由とか、そーゆーのは」
悟浄「………(ニヤリと)今更ってカンジ?」
八戒「(にっこりと)今更ってカンジ。」
悟浄「適当〜に、地味〜に暮らすのも、悪かないんだけどね〜」
八戒「ないんですけどねぇ」
悟浄「(気付いて)----------と。
噂をすれば向こうから、間抜け面と仏頂面の凸凹コンビが」
八戒「あはは、ダメですよ悟浄、
そんなホントの事言っちゃ」
悟浄「お、走ってきた走ってきた」
八戒「じゃ、今日も楽しく行きますか」
悟浄「(遠くに向かって)おーい、遅ぇよお前ら!
置いてくぞ!!」
※以下、アドリブ気味に4人の会話でフェードアウト
悟空「(息切らして駆けてきて)悪イ悪イ!」
悟浄「何やってたンだよ、
またお前が何かしでかしたんだろバカ猿」
悟空「ちげぇよ!!色々大変だったんだからな!」
八戒「あはは、服ボロボロですね。何やらお疲れさまです」
三蔵「行くぞ。出せ、八戒」
悟浄「お前遅れて来といてその態度は何だよ」
・・・・・・・・・・・・・・・(F.O)
END.
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ボーカルアルバムのミニドラマ用に書き下ろした、「八戒&悟浄」の
シナリオです。ボーカルアルバムでは、八戒が歌わない代わりに、
八戒中心のショートドラマを収録するという事で、シナリオの依頼が
来ました。その第1弾としてこの二人だったのですが……この二人の
会話って、非常に書き易いだけに、逆に難しいんですよね(笑)。
もう付き合いも長いので、余計な事あんまり喋ってくれなくて。
ネタがない。だからいっそ開き直って「なーんにもない話」にしました。